キツイ内容の映画でした。
この作品は映画館で見ないとそのキツさ、嫌さが発揮されないと思います。
この映画全体をあの「音」が覆うと言いますか。しかもあの「音」、いい加減に響かせているのではないらしく、過去アウシュビッツに記録されているその音が聴こえた時間や空間をちゃんと考慮に入れて鳴らしているのだとか。
ヘス一家は決して無関心ではないんですよね。実は関心が無いふりをしていて、それが実は自己を無意識に抑圧している。だから妻はヒステリー気味になるし、終盤あたりでヘスも嘔吐する。
そして唐突に挿入される現代のシーン。
あの施設を「無関心」に清掃している彼らは私たちをミラーリングしているんですね。