評判がいいのは知っていたのですが、上映後長らく動画配信もされず、今回遂にネトフリで配信されていたので視聴。
評判通りの傑作でした。主人公が桜木花道から宮城リョータに代わっていましたが、それも理由があるのは解説動画とか見ていたので腑に落ちました。彼の生い立ちと共に試合が進行し、結果を知っているのに何故かハラハラドキドキさせてくれたりして、名作は古びないのだなと感じた次第。
で、見ている最中何故かモヤモヤしている自分に気づき、昔の嫌な記憶が思い起こされるという「反芻思考」が起きました。
そしてそこからさらに気づいたことがあって、モヤモヤして反芻思考するのは、画面の向こうのリョータ達が、各人いろいろ問題を抱えていても、普通に青春を送れているのが羨ましいからなんだと。
私は秋葉原で通り魔殺人を行った加藤智大の家庭に似ている機能不全家族の元に生まれてしまったので、普通の学生生活を送らせてもらえなかったんですよね。部活をやらせてもらえず、学校でいじめられて親に助けを求めても助けてもらえないどころか激昂されたりしました。
だから、映画の中で青春を送っているリョータ達の活躍を見ると
「自分にはこんな時代は無かったな」
と、自己肯定感が下がって落ち込み、羨ましくてたまらなくなるんですよね。
映画は作り物なんだけど、それでも彼らの熱気にあてられるのはそれだけこの映画に力があるということで、だからこそ余計精神的に来ますというか、もっと純粋に作品を楽しめれば良かったなと悔しくなりました。