映画本編は、サーミ語という彼らの言語で進行します。スクリプトとしては、主人公が子供の頃に、自分が大切にしていたトナカイが殺される。そして彼女は犯人の顔をちゃんと見るのだけれど、何故か言えずに10年が経過。その10年間にその犯人は野放しでトナカイの密猟を繰り返すも、警察ははっきり言って見て見ぬふり。
話の展開上犯人は死ぬんだけれど、主人公に殺される訳では無い。この物語が描きたいのは実はどっちかというとサーミ人が現在抱えている悩みというか窮状だと思います。
気候変動によってトナカイと暮らす自分達のアイデンティティが脅かされているけど、各人には生活があるので近代化を止む無く受け入れサーミ人のアイデンティティを捨てざるを得ないとか、少数民族が受けがちなヘイト(SNS込み)が描かれる。