この漫画のタイトル通りといいましょうか、SNSで上がって来た広告で気にはなっていたので1巻を購読してみました。
この巻でのエピソードは、ある平凡な男性教師「佐伯)の日常から始まります。彼は家持で妻と二人の子供に囲まれ、教師としても周りから頼られていて、生徒にSNSの取り扱いを注意したりしてまっとうな人物に見える。
仕事から帰宅し、家族と食事を終え自室にこもるところからこの漫画のおぞましい話は始まると言ってもいいです。
自室に何台もスマホを所持し、彼はSNS上では芸能関係の仕事をしていると触れ回っている。佐伯はその仮の立場を悪用してまだ幼い少女達を、SNSから情報を集め彼女たちのプロフィールを作成し騙くらかして性的な画像を取得するという、「プレデター(捕食者)」であることが明かされる。
ここでの佐伯の顔がとても気持ち悪くて、黒い快感に打ち震える様はまさしくタイトル通り「SNSの怪物」な訳だ。
で、こいつが間抜けなのは、モニターという「暗闇」を覗いているのに、そのモニターという暗闇からもまた自身が覗かれているという自覚が無いところ。今度は佐伯がモニターの向こう側にいる、自分よりも気の触れた奴に自分の情報を抜かれ、なんと自宅に直接訪問され家族に「正体」が暴露されめでたく(?)家庭は崩壊する。ミラーリングされるというオチ。
教師の仕事も首になり、独り身になった佐伯はアパートでどこか勤めているらしい。帰宅した佐伯は自分がしたこと、それによって破滅したこともわかっているのに、なんとまだプレデターであることを辞められない。そう、「辞められない」んですよ彼。
おそらく脳内ホルモン中毒なんだろうけど、救えないラストが本当に胸糞悪くて、良作だと思いましたね。
