映画「劇場版 孤独のグルメ」

 これはひどい飯テロ映画でしたね(褒め言葉)。これ劇場で見た人、ホットドッグやポップコーンを見るついでに購入していたとしても、「腹が、減った」と思わざるを得ないでしょうw

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 こんなまったりとした内容のドラマが、果たして映画として機能するのか心配でしたが、非常に手堅い大衆向け娯楽映画として成立していましたね。

 

 この作品を知らない人も全く心配ないシナリオで、個人輸入雑貨店を営む主人公井の頭五郎(松重豊)が、年配のお客様からある昔飲んだスープを再現して欲しいという「クエスト」を授けられる。

 

 そのクエストの最中、嵐に見舞われ流れ着いた島で五郎は空腹を覚え、そのへんのガラクタと海の幸を組み合わせて自炊したのはいいが、食中毒になる(主人公は追い詰められなければならない!)。

 

 その島の島民に助けられ、島民のひとり志穂(内田有紀)がコロナ禍によって夫との関係が引き裂かれた過去が明かされる。もちろんここまでの展開でスープの食材が伏線として描写される。

 

 東京にある志穂の元夫が営む「さんせりて(フランス語で『まごごろ・誠実さを意味する』)」に赴くのだが、店の名前とは裏腹に、コロナが及ぼした後遺症の様に腐ってしまい、ラーメン屋だったのだけどいまではチャーハンしか作っていない元夫(オダギリジョー)。ここまでのクエストで集めた食材を渡し、再びラーメンを作るようになり「まごころ」を取り戻すあたりはなんか伊丹十三の映画「たんぽぽ」を彷彿とさせてほっこりしました。

 しかもこの店を舞台にしたドラマ「孤高のグルメ」なる劇中劇が始まり、なんとその主人公を演じるのは遠藤憲一で、その横に客として五郎がいるという非常にメタ視点な描写まである!

 

 これで松重さんは映画監督の能力もあることが証明されてしまい、ますますこのコンテンツから降りられなくなるという、本人は微妙なツラしてやしないかと想像しちゃいますね。松重さんたしか結構不本意らしいですからねこのドラマに出演するのw