映画「劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来」

 都心はびっしり客席埋まっていましたが、近くのマイナーな映画館が上映してくれたので無事見れました。

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 ジェームズ・ガン版「スーパーマン」と同じく、鬼滅をもう知っている人に向けて制作されているという、知名度があるが故に出来る変則的な脚本です。この映画の売りは、「スパイダーバース」以降ステージが上がってしまったアニメーション表現の超絶さを楽しむ点にある。

 

 前半は無限城の構造解説と、善逸が鬼となった兄弟子・獪岳との戦い(基礎の積み重ねが大事!)、胡蝶VS童磨(イヤー!)、御屋形様の跡を継いだ年端もいかない新党首産屋敷輝利哉の登場と後方支援等が描写されます。

 

 で、あえてこの映画単体のみで考えると、後半の展開からしても主人公は猗窩座だったりする。もちろん「無限列車編」で煉獄さんを殺した憎き敵な訳だけれども、劇場まで来てこの映画を見ている観客のほとんどは結末を知っているので、実は彼は共感できる主人公であるのがわかってくる。

 

 病弱な父親の為に盗みを働くも父親は自害、くさっていたところを素流の道場主慶蔵とその娘恋雪に出会い包摂される。

 

 だがそこでも世界の残酷な部分によって彼は不可逆に失い、自暴自棄状態のところを無残によって鬼になる(反転攻勢)。

 

 そして、修行を積んで強くなり、戦闘中にさらに覚醒した炭治郎の馬鹿みたいにまっすぐな拳骨によって目を覚まされ、過去の記憶が蘇って「思惑が外れる(自分にはとっくに戦う意味が無くなっていたのに気づく)」自ら消滅していく。

 

 「テレビアニメでやればいいじゃないか」という、非常にまっとうな意見があると思うし私もそう思いますが、おそらく劇場にお客さんを来てもらいたいという切実さもあるからなんだと思います。