ずいぶんと評判がいいので視聴。
人の心が無い特典…

まあ、筋立てとしては、年老いて落ちぶれたかつてのスター、エリザベスがクビを言い渡され、落ち込んでいるところある男(悪魔)に若返りの秘薬を手に入れるも、その薬にはある厳密なルールが課せられていたのだった!といった感じ。
正直よくある話ではあります。どっちかというとアンソロジー向きの話で、それこそNetflixの「ブラックミラー」とかで配信されそうな。
若返りのシーンで描かれるのは美容整形と帝王切開のメタファーで、彼女にクビを言い渡した胸糞野郎ハーヴェイはもちろんハーヴェイ・ワインスタインのこと。ここらへんまでは要するに若さと美に最大の価値を置いているショービジネスと、男社会に対する批判が込められているのはわかる。若返り後のエリザベス(スー)を演じた女優さん(マーガレット・クアリー)、気まずくなかったのかな?
あの主人公はどうやらデミー・ムーア本人の当て書きっぽくて、豊胸と整形に大金をつぎ込んでいるらしい。
ここらへんはさすがに彼女をたたえなければならないとは思う。非常に勇気のある行動だと思う。「コングレス未来学会議」でも、主演のロビン・ライトさんが自身の当て書きみたいな役を演じていたりするので、やっぱりそういう役はキツイと思うし断ればいいものを、そこを応じるというのはやはり敬意は払いますね。
だけどさ、あの薬を使うのを選択したのはエリザベスなんだよね。彼女はあそこから降りることも出来たはず。なのに彼女は自身の承認欲求と老いへの恐怖に負け、安易な道を選んでしまった。つまりこの映画はギリシャ的結末になる。老いや死という運命から逃れようとあがくけど、失敗するのは必然だから。
終盤のグロ描写だけど、別にって感じだし。あのさー、たしかに人は老いて死ぬけど、スクリーンに映っている俳優や作品は永遠でしょう?エリザベスの失敗(ハッキリ言う、失敗です)は、自分が出演した作品が「永遠に生き続ける」ことを信じられなかったことだと思う。