Netflix ドラマ「アドレセンス」

 イギリスを舞台にした、13歳による殺人事件と、その後を描いたドラマ。

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 全4エピソードからなる本作ですが、ワンカットで撮影されていて、さながらドキュメンタリーの様な趣。

 

 まずエピソード1が凄くて、これだけでも一本の短編映画として成立します。

 

 話のキモは「誰が犯人なのか?」とかでは全然なくて、エピソード1で犯人は確定します。問題は犯行の動機で、SNSと「有害な男性性」が相まって13歳の少年ジェイミーは犯行に及んでしまう。

 

 「インセル」って呼び名私は好きではないんですよね。相手にラベルを貼る行為ですし。でも、ジェイミーに関してはそう呼ばざるを得ない。。エピソード「3」の臨床心理士との会話で彼の人となりが分かるのですが、別に容姿が劣っている訳でも無いのに自分の顔が醜いと思っている自己肯定感の低さ、馬鹿にされたと「思い込み」傷つけられたと「思い込んだ」プライドをなんとか手当しようと怒りで誤魔化そうとする。大きい音を立てたり威嚇したり等、見ていて痛々しいほど彼の有害な男性性は固着してしまっている。しかも、本当にどうしようもないことに、彼「人が死んだ」重みをまったく理解していない。

 

 そしてラストエピソードの「4」ですが、これがもう本当にキツくて、殺人事件の加害者家族がどういった目に遭うのか、そしてデジタルタトゥーによって転居しても、どこにいっても嫌がらせの標的にされるという生き地獄が描かれる。製作者の意地の悪さが発揮されて、父親の誕生日にジェイミーから容疑を認める電話が来るとかさー…

 

 ちなみにジェイミー役の吹き替えだけど、私の耳が確かなら、「ザ・ボーイズ」で有害な男性性を発揮しない「ヒューイ」役の平野潤也さんが声をあてているのはなんとも皮肉だ。