ギリシャ的結末の映画。それは作中でオルフェウスの悲劇が語られる様に明白。そして静かで、美しくて、悲しい映画だ。
私はセクシャルマイノリティ当事者ではないので、この映画を見ても退屈なのではないかと思ったらそんなことはなくて、すごく見やすかったです。純愛だからなのかな?
この映画の舞台となる時代が18世紀後半なので、セクシャルマイノリティという存在すら認められないから、二人の恋は成就されない。だからこそというか、ひどいけど恋の炎が文字通り「燃え上がる」。
中絶のシーンが出て来るけど、男の私から見たらキツく感じられました。上手く言語化出来ないけど、すぐ横に赤ん坊を配置する演出は私にはひどく残酷に感じられましたが、女性はあれをどう受け止めたのでしょうか?
もちろん、当時はコンドームもピルもないので、女性が望まない妊娠をしてしまうのは致し方なく、それ故中絶をこっそりとしなければならないんでしょうけど、なんで隣に赤ん坊を配置するという演出をしたのかは説明が欲しいかなと。
それと、映画の終わり方が個人的にはちょっと違うかなと思って、エロイーズの「28の数字が見える肖像画」をマリアンヌが見てニコッとして終わった方が、なんかこちらもほろりと来るのではないかと思った。
どちらにしろ思いがけずいい映画を見た余韻がありました。