映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」

 土曜日なのに客席はガラガラ、まあファミリー向け映画じゃ無いのは間違いないですからね。

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 この作品を、戦争映画だと思って見に来る人はいないと思います。まあタイトルだけで「うおー!アメリカ内戦の映画だぜヒャッハー!」みたいに、戦闘シーンを目当てにしたら肩透かしを食います。戦闘シーンはあるにはありますが、ほんの少しだけですのでそこらへんは折り込んで見てください。

 

 筋立てとしては、内戦が勃発したアメリカで4人のジャーナリストが「政府軍」の大統領に会いに行く「地獄めぐり」が話のキモです。

 

 なので、監督は内戦状態となったアメリカで、現実に進んでいるアメリカの分断がより色濃くむき出しになるさまを描きたかったのではないかと感じました。

 

 中盤辺りで出て来る「アメリカ人と見做さないと即射殺」する赤いグラサン野郎のシーンは、その分断を最も象徴的に表現していると思います。多分寿司とか食ってますとか答えても射殺されそう。

 

 正直見ていてあまり面白く無かったというのが率直な感想。おそらく自分が求めていたシビル・ウォーは、大昔のアニメ版「トランスフォーマー」みたいに2つに分かれたアメリカを交互に映し出すみたいな(お互いの勢力のエンブレムが裏返って次のシーンに移行する)話を期待していたからだと思います。

 

 まあ、ジャーナリストを主人公に据えるのは分かりますよ。けど、分断されたアメリカを「まなざす存在」としてはあまりにもオーソドックスといいますか、ひねりがなさすぎなんじゃないかと。

 

 たぶん110分くらいの映画の尺では難しい題材なんですよこれ。だから見終わったあとすごくもやもやしました。