映画「アシスタント」

 誤解を恐れずに言えば、地味で退屈な映画です。だがそれこそが監督の意図したところで、主人公でとある映画会社のアシスタントとして働くジェーンと観客をシンクロさせる為の演出でしょう。

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 会社内で性加害が行われているのを相談しに人事部に行ったら、そこは相談を聞く場所では無く、トラブルの芽を事前に摘み取る場所でしか無く、キャリアを失いたくないジェーンはだんまりを決め込むほかない。

 

 そして、朝早くから夜遅くまで働いているうちに、彼女もしだいに考える力を失っていく。ここらへんは会社勤めをしている人なら誰しも感じるところですが。

 

 現在「ロイヤルホテル」が公開中のキティ・グリーン監督ですが、ちょっと時間的に映画館では鑑賞できないので、予習のつもりで本作を視聴しました。

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 私はASD自閉症スペクトラム障害)があり、男性でヘテロセクシャルなので女性の気持ちになって物を考えずらいので、女性視点の作品を見る事でその欠落というか欠点を補えればなと折に触れてこういう作品を見ています。

 

 セクシャルハラスメントに関しては、私も前職で年下のガタイのいい男性からモロに性加害を受け、精神的にまいってしまい辞めざるを得なくなったので、そこらへんの主人公の苦悩は理解できなくも無いです。正直訴えたいのですが、証拠が残っていないので(人は見られていないと悪さをする)、私も泣き寝入りする他ないのかなと憂鬱になりますね。